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元高校球児の私が米子松陰のことで考えたこと

2021.7.22
全国高校野球の鳥取県大会期間中の7月16日深夜に、米子松陰高校学校関係者1人のPCR検査陽性が判明しました。第1シードの米子松蔭高校は、17日試合当日早朝に部員46人の抗原検査を実施し全員陰性でした。しかし、試合開始50分前に鳥取県高野連の規定で出場辞退が決まりました。19日、一転米子松陰高校は復活し当初の予定通り出場できることになりました。とりあえず、出場が出来ることになり良かったです。しかし、これを良かっただけで済まされらたいけないと思うのです。

もし、
・SNSがなかったら
・SNSで西村主将がツイートしていなければ
・西村主将の文章力がなければ
・影響力ある著名人が反応していなければ
・春の県大会で優勝していなければ
・境高校や八頭高校が難色を示していれば


など、どれかが欠ければ復活出場ということにならなかったかもしれません。間違いなく西村主将の勇気と行動によるツイート発信が発端で、多くの影響力ある著名人を巻き込み、世論を動かし、メディアが拾い、鳥取の経済人が動き、政治家が動き、行政が動き、鳥取県高野連を動かしました。

鳥取県以外の他県でも出場を辞退した事例があります。地域や個別事象により、コロナの状況や事態、それに試合日程の進行具合が違って日程や会場の調整が難しく、今回の米子松陰のように同じようにはいかないかもしれませんが、いい前例が作れたと思います。他県(新潟、神奈川、福井など)高校野球の事例や他のスポーツや武道や文化、芸術との公平性や平等性もありますが、注目度が高い高校野球でこのようになり、他の場面に良い影響をもたらすと思います。PCR検査で陽性になった米子松陰の学校関係者もきっと安堵していることだと思います。

主催者の鳥取県高野連による、初動での誤った事なかれ主義や思考停止については批判したいと思いますが、一度決めたことを覆すという柔軟な対応には敬意を表したいと思います。ただし、世論がきっかけというのは何とも情けないです。高校球児の幼少期からの目標だった甲子園の道が断たれること、ましてや出場辞退の理由が部員ではない者のPCR陽性が理由で。両チームが試合することによる感染リスクや感染確率は?仮に高校生が感染したとしても重症化したり、死亡する確率は?試合開始時間の繰り下げ、日程変更、プレー中以外は離れるなど対処方法はいくらでもあったはずです。甲子園を夢みて毎日苦しい練習をした結果が、訳のわからない辞退では納得がいかないでしょう。また、PCR陽性になった学校関係者の方は一生苦しい思いをされることになります。

今回の問題はリスク対策が出来ていないことです。リスクを特定し、分析し、評価し、運用、マネジメントすることです。どの組織でも会社でも家庭でも常にリスクはつきまといます。本来リスクとは、未来に起こるかもしれない嫌なことも嬉しいこともすべての事象です。リスクを事前に対策する「回避」「共有」「軽減」「低減」「受容」、事後に対策するリスクコントロールや、「(計画的)保有」「調達・移転」によるリスクファイナンシングが出来ていれば結果は変わっていたと思います。また、今回に限らずコロナ全体でも言えることは、軽減できたであろうリスクと失われるものの大きさがあまりにも違いすぎてバランスがおかしいです。

さて、本題に戻りますが、誰のための高校野球連盟なのでしょうか?高校球児やその家族、学校や地域の方々、OB(会)や後援会など関係者、高校野球ファンのためだと私は考えます。米子松陰が出場辞退により、社会への影響、世論などの声など想像力の欠如以外ありません。代替案など運営方法の見直しは確かに面倒です。早く日程を消化してこなすというということが目的だったのではないかと勘繰ってしまいます。何が正しく正しくないのか。そもそもルール自体が正しいのか正しくないのか。ルールを守ることだけが正しいのか正しくないのか。

私も会社経営という立場があります。家に帰ると家庭の経営という立場もあります。理念やビジョン、行動指針は全社員に浸透しているのか、家族が同じ方向に向いているのか、目的と手段(目標)がごっちゃになっていないか、ということを改めて考えるきっかけになりました。今回は西村主将が声をあげて、それをしっかりキャッチできる体制がありましたが、声なき声に気が付ける、気が付いて拾えることの出来る人物、会社にならなければと思いを強くしました。