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素直な心〜見ざる、聞かざる、言わざる〜
2021.9.2
先日、デパートの催事で面白いものを見つけました。栃木県日光市の「日昇堂 日光葵 三猿もなか」です。かわいい猿の顔が3つ並んでいるもなかで、ついつい購入してしまいました。
さて、現在は神社となっている日光東照宮、創建時には日光山という天台宗の神仏習合の地でありました。その日光東照宮の神馬の神厩舎の長押には、人生を表す合計16匹の猿が彫られています。そのうち、もっとも有名な猿は「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿です。厩舎に猿が描かれるのは、猿が馬を守護する厩神とされてきたからとのことです。3匹の猿が両手でそれぞれ目、耳、口を隠している意匠で、「見ざる、言わざる、聞かざる」という叡智の3つの秘密を示しているとされます。「悪い方に導く言葉を聞くな」、「悪い行ないを自然だと見るな」、「理由もなく悪く言うな」という教えで、言いかえますと「不見・不聞・不言」の教義で、素直な心のままに成長させよという戒めです。
特に、子どもです。幼いうちは純真で周りの影響を受けやすいがゆえに、悪いことに触れ、人間の汚い部分や醜さを知ってしまうと、全てに対して穿った見方や考え方をしてしまうようになります。そうなると、良いものも良いと思えなくなってしまい、素直な心が身につかなくなります。だから、子どもには、世の中の悪いことは極力、見させず、聞かせず、そして悪い言葉を使わせずに、良いものだけを与え使わせるということです。
子どもの頃の良いものを通じて、素直な心を身につけることができれば、大人になる頃には良いものは良い、悪いものは悪いと判断できるようなり、然るべき行動をとることができるということです。子どもに対するお金の教育においても、最初はお金の汚さでなく、お金の美しさや叡智を伝えていくことが重要だと思うのです。
さて、もう何年も行っていない日光に行きたくなりました。日光東照宮、中禅寺湖はもちろん、東武鉄道が出資・実質運営しているホテルのリッツ・カールトンが開業しましたし、日光金谷ホテルで食事をしたいです!