お知らせ
Why 円安?
2022.4.4
アンジンの柏木です。
ドル円相場が120円台を突破し、一時1ドル125円台と6年7カ月ぶりの円安水準となりました。
ちまたのニュースでは「円急落で今後どうなる」「悪い円安」と、どうも円安が悪い風潮であふれかえっているようです。
まずは過去を振り返ってみて前回120円台となった2015年当時どうだったかというと、
2015年
①FRBは2015年12月連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ
②パリでの同時多発テロやトルコによるロシア軍機撃墜などの地政学リスク
実は2022年現在と似たような状況でした。
2022年
①FRBはインフレ抑制のため2022年3月FOMCで0.25%の利上げ支持
②ロシアがウクライナに侵攻したことによる地政学リスク
つまりどちらもFRBが金融引き締めに動いたこと、有事のドル買いというように地政学リスクが高まったことが円安に大きく寄与していたと考えられます。
2015年は翌年、2016年になると1ドル100円を割るような円高となっています。
今後2023年に向けて円高になるのでしょか?
これは誰にもわかりません。
当時はアメリカのインフレ率は0.12%で2022年2月の7.9%とは全然違います。
FRBが金融引締めに動き、日銀が金融緩和拡大となるとさらなる円安の可能性も出てきます。
現に3月28日、日銀が金融緩和策である指し値オペのオファーをすると円安に大きく動きました。
いつまでアメリカの高いインフレ状況が続くのかによっても為替は変動する事でしょう。
大切なのは、どう動いてもいいように備えておくということです。
日銀が発表した「2021年第4四半期の資金循環(速報)」によりますと日本の家計の金融資産の内訳は、現金・預金が54.3%、保険・年金・定型保証が27.4%です。
保有している金融資産の約8割が日本円ということです。
大半のお金の預け先がこれでは、お金を守っていることにはなりません。
円安や円高は良いも悪いもありません。
ここ10年の値動きを見てもかなりの円安水準で推移している今、それでもお金を守り、ふやしていけるよう適切なバランスで家計を管理していきたいものです。