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知床観光船事故〜企業のリスクマネジメント〜

2022.4.28
皆さんもご存知の通り、先日の北海道の知床観光船事故で11名の乗客が発見されましたが全員が死亡、現在もなお15名の乗客乗員が不明です。4月の知床の海はとても冷たく、一刻も早く全員が見つかって欲しいと思います。事故直前はとっても不安な気持ちで、どういう状況でどんなことをお感じになられたかと想像すると胸が痛みます。

私自身、知床には何度も行っており、事故を起こした会社の遊覧船にも乗船した事があります。やはりヒグマや滝を近くで見たいので大型船より小型船がいいということで、数ある遊覧船を運営している会社の中から選択したことを記憶しております。また、私自身も一度海難事故に合っており、ひとごととは思えなく、未だに海が怖いです。

さて、リスクマネジメントを生業としているものとして、今回の事故を企業側から考えてみたいと思います。

今回の知床の事故に関して現時点では、乗客や乗員、遊覧船が発見されておりませんので断定はできませんが、分かっている情報として、今回の事故は人災である可能性が高く、防げた事故であると思います。

例えば今回の遊覧船の会社の場合のリスクとして、
・社会情勢の変化
・資本調達に関する不確実性
・船の調達や価格の不確実性
・船の管理の費用や手法
・燃料費の高騰
・売上や営業の不確実性
・コンプライアンス違反
・人材の定着や確保と教育
・事故
・賠償請求
などまだまだたくさんありそうです。

そもそも、リスクマネジメントとは、組織や企業において損失を生じうるリスクを網羅的に把握し、その影響を事前に回避、もしくは事後に最小化する対策を講じる一連の管理手法です。

近年、企業を取り巻く環境が大きく変化しており、リスクの影響力は日々刻々と影響力を増しており、リスクマネジメントの重要性が年々高まっています。

しかし、リスクマネジメントの意味を正しく理解し、企業活動をしている企業はまだまだ少ないように思います。特に中小企業は。ここでは、リスクマネジメントの意味と、取り組むべき4つの手順を簡単に確認します。

リスクに対応する方法は「回避、低減・適正化、移転・共有、受容・保有」ですが、リスクマネジメントとして4つの手順があります。
①リスクを発見(特定)する
②リスクを分析・評価する
③リスクに対応する
④モニタリング及び改善

まず、リスクの概念やリスクマネジメントの考え方や実践のプロセスを経営層や管理層が認識することが重要です。そのためにも、リスクは企業目的に対する不確実性の影響なので、目的をはっきり定めなければリスクも定まらないことになります。

企業がリスクマネジメントを行うことで、予見予測できるリスクを回避し、影響を削減することが可能となります。ポイントは、すべてのプロセスにおいてステークホルダーとの対話と情報共有を欠かさないことです。適正にリスクを評価し、プロセスに沿って自社の実情に合ったリスクマネジメントをすることで、企業の成長につながります。
企業の皆さん、アンジンとリスクマネジメントを作成し実践していくのはいかがでしょうか。