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野田佳彦元総理の追悼演説

2022.10.27
10月25日の衆議院本会議で、安倍晋三元総理の追悼演説が、野田佳彦元総理によって行われました。

思い返せば2012年11月、当時与党の民主党の党首の野田さんと野党の自民党の総裁の安倍さんの党首討論は記憶によく残っています。二人それぞれお互いをリスペクトしているような討論だったと思います。討論の最後の方の安倍さんの一部発言には違和感がありますが、野田さんと安倍さんの党首討論は安倍政権が始まるきっかけであり、歴史や多くの人の記憶に刻まれると思います。

さて、本題の追悼演説に話を戻すと、野田元総理の約20分にわたる演説の全文を正座をしながら聞きいってました。野田さんにしかわからないこと、安倍さんへの思いを自身の言葉で述べられており、葬儀の麻生さんの温かい弔辞や、国葬儀の菅さんの感動的な弔辞とは違うものの、とっても胸が熱くなる演説でした。

その中でも印象的だったのは、

・2012年12月、衆院選で大阪の寝屋川での応援演説で、安倍さんの持病を揶揄するような失言をしたことへの後悔と謝罪
・2012年12月、民主党が衆院選に敗れた時の皇居での任命式で前首相として立ち会った際の控室で、選挙に負けた野田さんと勝った安倍さんが二人きりになった時間に安倍さんから励まされたなど安倍さんの優しいお言葉や人柄
・2017年、第二次安倍政権下で天皇陛下の譲位について首相公邸で安倍さんと野田さんの約1時間の秘話
・勝ちっ放しはないでしょう 安倍さん
・安倍晋三とは何者だったのか、安倍政治はこれから歴史の審判を受けるものであると後世に判断を委ねる

同じ総理経験者として孤独や重圧、そしてお二人ともどん底を経験されました。そんな野田さんだから話せる力強くて温かいお言葉でした。野田さんは松下政経塾1期生のご出身。当時千葉県議選挙に立候補する際、塾長の故松下幸之助に演説が下手で困っていると相談したところ、「駅に立って大きい体と顔を覚えてもらったら」と言われ、野田さんは今でも毎朝、船橋の駅前で街頭演説されているようです。まさに「素直」と「継続は力なり」です。演説は誰でもできますが、それを毎日継続することは誰でも出来ません。誰でも出来ることを誰も出来ないくらいやる。野田さんは人として政治家としてとても信頼できる方だと私は思います。

今でこそ野田さんは立憲民主党の最高顧問でありますが、先日の野田さんの演説を聞かれた立憲民主党の議員さんたちは何を感じたのでしょうか?またこれまで野田さんの近くにいて、野田さんから何を学んできたのか?野田さんが立憲民主党にいらっしゃるのにもったいないです。

最後に、安倍さんのどんなところが凄いのだろうとずっと考えてきましたが、野田さんの演説を聞いていて気付きました。それは、立場や考え方が違う人でも一致点を見出し、前に進める力があることです。

改めて安倍元総理のご冥福をお祈りします。